卵の殻は肥料として使えるの?成分と効果的な使い方とは?

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幼い頃の記憶ですが、植木鉢の中に卵の殻がひっくり返って乗っていたことを覚えています。

その頃は「なんでだろう?」と思ったものの、特に興味は持ちませんでした。

親から「肥料になるんだよ」ということはきっと聞いていたんでしょうけど、「ああ、そうなんだ」で終わっていたんじゃないかな?それ以上は「なぜ?」なんてことを追求することもなかったです。

そんな小さな頃に、そこまで興味を持っていたなら、今頃は立派なガーデナーになっていたかもしれない!

園芸に興味を持ち始めた今になって改めて調べてみると、興味深いことがどんどんわかってきました。

この記事では、

  • 卵の殻が本当に肥料として有用なものなのか?
  • 卵の殻を肥料として使った場合、どんな効果があるのか?

考えていきたいと思います。

目次

卵の殻に含まれる成分とは

卵の殻

多いところでは毎日のようにゴミとして捨てられてしまう卵の殻。そのまま捨ててしまうのはちょっともったいないなって感じることもありますよね。ないですか?(笑)

多くの方は「卵の殻=カルシウム」というイメージを持っておられると思います。

実際、卵の殻の主成分は炭酸カルシウムで、殻全体の9割以上を占めるといわれています。

炭酸カルシウムは、他にも貝殻サンゴ大理石鍾乳石の主成分として知られている成分で、錠剤の基材として用いられる他、肥料飼料化粧品原料食品添加物としても使用が認められているそうです。

こう聞くと、卵の殻も貴重な成分だって思えてきませんか?

そんな貴重な成分を多く含む卵の殻を捨てるなんて、やっぱりもったいないですよね。

ここでは園芸用途で考えていきますので、肥料として使う場合の卵の殻がもたらす効果を見ていきましょう。

卵の殻がもたらす効果

卵の殻の主成分は炭酸カルシウムなので、まず第一に「植物の成長を促す」効果が期待できます。

主な肥料成分であるチッ素、リン酸、カリは「肥料の三要素」として広く知られていますが、「肥料の五要素」となると、ここに「マグネシウム」「カルシウム」が加わってきます。

つまり、カルシウムは立派な肥料成分になるってことなんですね!

人間にとってのカルシウムは「骨や細胞を作る、強くする」働きがありますよね。では、植物にとってのカルシウムはというと、骨はありませんので、「細胞と細胞の結びつきを強くする」という働きがあります。また、光などの外部からの刺激を植物体に伝え、根の生育を促進する働きもあるとされています。

これだけ重要な働きをするんですから、成分がほぼカルシウムの卵の殻は立派な肥料になりうるってことなんですね。

さらに、卵の殻には土壌改良材として使えるという一面もあります。

土の酸度って聞いたことありますか? いわゆるpH、ペーハーってやつです。

植物の成長にとって、土壌が酸性かアルカリ性のどちらかに偏りすぎるのは好ましくありません。

日本の土壌は一般的に酸性寄りだといわれています。雨の影響が多いのですが、大気中の二酸化炭素が溶け込んでいたり、雨で土中のアルカリ成分が流されてしまったり。

その酸性に傾いてしまった土壌を中性にしてくれるのが、卵の殻のカルシウムなんですね。

さらにさらに、顕微鏡で見るとよく分かるんですが、卵の殻には気孔と呼ばれる小さな穴が無数に空いています。この「空気を通す」ってことがまたいいんですよね。土の通気性が良くなって、植物の根が元気に育つ

ダメ押しでもう一つ。

ゆで卵の殻をむいていて「痛っ!!」ってなったことありませんか?

ありますよね? 一回くらいは(笑)

人間が刺さって痛い卵の殻。虫たちも大嫌いです!

そう、卵の殻の尖った感じは、ナメクジやネキリムシといった厄介者よけに使えるという「虫除け効果」もあるんです。

卵の殻を効果的に使うためにはコツがある

そんな良いことづくめのような卵の殻ですが、割ったままポン!と置いただけでは、十分な効果を期待することはできません。一手間かける必要があります。

卵の殻は、ひなが孵化するまでしっかりと守っている丈夫なカルシウムです。そのまま土に混ぜても、分解されて土に帰るまで何十年もかかってしまい、肥料としての用途を果たしません。

では、どうするか?

ミキサーなどで細かく砕いてしまえばいいんです。

  1. 使用後の卵の殻をよく洗って、ヌメリと薄皮を取る(カビ繁殖や腐敗防止のため)。
  2. パリパリになるまでよく乾かす。
  3. ある程度たまってきたら、すり鉢などで潰すか、ミキサーなどで細かく砕く。

うちではフードプロセッサーを使ってみたんですが、「細かい小片」くらいにはなりました。こんな感じです。

粉々にした卵の殻

粉砕していると、細かい粉のような煙のようなモワーっとした感じがするので、吸い込まないよう、マスク着用は必須です!

実際に販売されている、卵の殻を原料とした有機石灰質肥料もこれくらいの感じでしたね。

まとめ

捨ててしまえばただのゴミになってしまう卵の殻。

  • 肥料
  • 土壌改良材
  • 虫除け

として使えることがわかりました。

毎日のようにたまっていく卵の殻、お庭づくりに活用してみませんか?

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