植物を種から育てるのって、楽しいですね。芽が出たときの喜びは何度味わっても良いものです。
そんな種まき。どこにまいていますか?
- そのまま地面に
- 植木鉢に
- 育苗ポットに
- プランターに
いろいろ方法がありますが、せっかく種をまくんだから、できる限り確実に芽を出させたいものですね。
この記事では、身近なもので代用できる育苗ポットや育苗トレーを使って、発芽率を上げる方法についてお伝えします。

種まきにポットやトレーを使う理由とは?
種をまくには様々な方法があります。
- 花壇や鉢に直まき
- 育苗ポットに個別にまく
- 育苗トレーにバラバラっと床まきする
ここでは育苗ポットやトレーを使った栽培方法をおすすめしていますが、なぜ直まきではなくポットやトレーを使ったほうが良いのでしょうか?
それは、そのほうが発芽率が良くなるからなんですね。
土があるところにパラパラっと種をまくことは手軽にできて簡単そうですが、実は失敗が多い方法でもあるんですね。
花壇に直まきする上で障害になることは以下の通り。
- 雨が降ると種が流される
- 雨や風で覆土(種の上に乗っている土)の厚みが変化する
- 虫に種を運ばれてしまう
- 上手く発芽しても周りの草花に日光を遮られる
- 他の植物に根の成長を妨げられる
こうしたことを避けるために、ちょっと手間ではありますが、ポットやトレーを使って先に苗を育ててから、花壇や植木鉢に移植することをおすすめします。
植物によっては発芽後の移植を嫌うものもありますので、直まきが適しているものもあります。
育苗ポットや種まきトレーは代用品が使える!
農家の方が専門に育てる場合と違い、家庭で手軽にってことを考えると大量のポットやトレーを購入して準備するのは懐にも優しくありませんし、あっても邪魔ってことも起こり得ます。
そこで、身近で手に入るものに種まきに適した土を入れ、気軽に始めてみましょう!
種まきに適した土には、肥料の混じった園芸用の培養土ではなく、
- さし芽種まき用の土
- 赤玉土小粒
がおすすめです。
肥料の混じっていない、清潔で病気の心配がない土を選ぶことが大切なんですね!
ポットやトレーの代用品には以下のものが使えます。
- 卵パック
- 紙コップ
- 牛乳パック
- 新聞紙(折り紙をして形を整える)
- お茶(だし)パック
結構な選択肢がありますが、それぞれの特徴を見ていきましょう。
卵パックを利用した育苗ポット、種まきトレー

卵パックにはプラスチック製と紙製のものがありますが、おすすめは紙製のものです。
理由は…
そのまま土に植えれるから。
根っこを触ると植物に負担がかかるので、苗が育ったらそのまま土に植えるのが良いんです。
しかも、卵パックは上も下も両方使える。
上部(写真左)は育苗トレーや育苗箱として、下部(写真右)はセパレートの種まきポットとして。
良くないですか、これ?
トレーには種をパラパラーってまくから、後から間引きしたり、植え替えに手を加える必要があるんだけど、底のセパレート型の方は切り分けてそのまま土に植えることができるんです!
ただ、卵がお高い部類に入るものなので、なかなか手に入りにくいっていう難点もあります。
紙の卵パックが手に入った時は、捨てずに育苗トレーや、種まきポットとして再利用していただきたいですね!
紙製の卵パックは乾燥している状態では丈夫ですが、土を入れて水をやると、かなりフニャフニャになります。卵パックだけで持ち上げることができなくなりますので、食品トレーなどの上に重ねて使用し、下のトレーを持って移動させることをおすすめします。
紙コップ、牛乳パックを育苗ポットの代用にする
紙コップも牛乳パックもそのままではポットとして使うことができません。
底に小さな穴を開けて、水が抜けるように一手間かける必要があります。
紙コップや牛乳パックは内側に防水加工がされているので、発芽して育てた苗はポットから出して植え付けます。
育苗ポットや種まきトレーを新聞紙で作る

ここは少し工作です。
調べてみると、新聞紙の種まきポットには丸型とボックスタイプがあるんですね。
丸形はクルクルっと巻くだけなのでお手軽ですが、ボックスタイプは折り方を覚える必要があります。そんなに複雑な折り方ではないので、すぐに覚えることができると思いますよ。
作り方はこちらの動画を参考にしました。
新聞紙を使った育苗ポットも紙製の卵パックと同様、そのまま土に植えることができます!
新聞紙の分解には時間がかかる
新聞紙は分解されていずれ土に戻りますが、分解されて土に戻るにはかなり時間がかかるようです。
新聞紙ポットごと植えたものとポットを外して直植えしたものとでは、成長具合に差が出ます。
ポットごと植える場合は、部分的に切れ目を入れるなどして、根が張りやすくする工夫をするか、可能であればきれいに取り除いて植え付けるほうが早く育ちます。
他にも新聞紙ではトレータイプのものも作ることができます!
僕がよく使っているのはトレータイプ。こんな感じで種ごとに分けて、いくつも利用しています。

水をやると重みが加わってトレーの強度も下がりますので、食品トレーと重ねて使っています。これならトレーの外から水をやって下から水を吸わせることもできますよ!
とくに種をまいたばかりの頃は、上からダバダバ~っと水をかけてしまうのは厳禁です。
種によっては土の上にまくだけ、というものもありますからね。水の勢いで土をえぐってしまわないことが大切です。霧吹きもいいですが、吹き付け方によっては結構な勢いがありますよ。最初のうちは外から吸わせるのが無難です。
カビの発生に注意!
新聞紙を長い間湿ったままにすると、カビが発生することがあります。
特にポットどうしを密着させているとカビの発生率が高くなるようです。ポットどうしを離して置くか、土は湿っているけど新聞紙は乾いているという具合に、水やりの量を調整するとある程度は防ぐことができます。
お茶パック、だしパックも育苗ポットになる!
いろいろと調べてみると、お茶パックやだしパックをポットの代用として使っている人たちもいるようです。「そのまま土に植えることができる」ともありましたが、ここはちょっと注意が必要です。
お茶パックの素材は
- ポリエステル
- ポリエチレン
といった石油由来の化学繊維が多いので、そのまま土に植えてしまっては地球に優しくないんですね。
使うのであれば、
- コットン 100%
のような天然素材のものを選んで使うと良いと思います。
まとめ
種まきに使うポットやトレーは市販されているものの他に、いろいろと代用品が使えることが分かりました。
ポットまきやトレーを使った床まきには、あとで植え替えるという手間がかかりますが、手軽にできる「直まき」よりも発芽率が高く成長が良いという利点もありました。
種まきに向く専用の土や肥料の入っていない赤玉土を使うのもポイント!
代用品の中で一番のおすすめは新聞紙です。僕も使っていますが、ちょっとの工作(折り紙)が苦にならない方は是非お試しください!
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